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■□■□  鉢底石って本当に必要?その役割は?  □■□■


 ■ ご質問 ■
 鉢底石って本当に必要なものなのでしょうか?
 よく見かけますが使った事はありません。
 別に無くてもいい様な気もするのですが。やっぱり入れた方がいいんですか?




鉢底石って、実は『名脇役』なんですよ〜!


今回のご質問・・・ 鉢底石

私の意見としては入れた方がいいと思います。

会社や我が家の鉢は小さな鉢でも全部入ってます。

では、何故入れた方がいいのか?


それは、全て 水はけを良くする為 です。

「水はけの良い土を使っているんだから、それでいいんじゃないの?」

と、思われる方もいらっしゃるのではないかなと思います。

はい、確かに「水はけ」の良い土の方が失敗も少ないですし、

植物(根っこ)にも優しいです。でも、それでもちょっと足りない、

いや、もっと良い環境にしてあげられると思うんです。

水が土の中を抜けていくには 隙間 が必要です。

では、抜けていく水は最終的に鉢の外に出るときにどこを通るのか?

それは、鉢底の穴 からです。

では、鉢底の全面に土が密着していたらどうなるでしょうか?

例え土の水はけが良くてどんどん水が抜けていっても出口の穴は数個しかありません。

と、いう事はこの最後の場所で 「水はけ」の良さが止まって しまうのです。

少し遠い例えですが、ドアが一つの部屋に100人がいたとします。

帰り際に全員がドアに集中したら・・・、ものすごく出にくいですよね。

順番に出ればスムーズに全員が出て行けるのに、一斉に出ようとすると詰まってしまい、

退出にものすごく時間がかかってしまいます。


という、人と水とを置き換えた光景が鉢底で繰り広げられているとお考え下さい。

そこで、鉢底石です。粒状のものを入れると隙間の表面積が増えます。

「表面積が増える=(イコール)水が通れるスペースが増える」という事で、

水が 多方面からゆとりを持って流れ出せる ようになります。

※隙間を作って一気に流すのではなく、でこぼこの部分を時間差で滴り落とす感じですね。

最終的に最後の鉢の穴での詰まりが少なくなり、「水はけ」は良くなります。

「じゃあ、水はけがとても悪い土でも鉢底石を入れれば、いいんじゃないの?」

これも、良くはありません。

下の水の通りを良くしても土の部分の水はけが悪ければ、

植物(根っこ)にとって良い環境とはいえません。

土の「水はけ」が悪いという事は、なかなか土が乾燥しない という事です。

「水やり」のお話 の中でも言っていましたが、循環しない水分を常に身にまとっていると、

酸素の入れ替えもない為に 根っこが酸欠の様な状態 になってしまいます。

結果、根ぐされの原因 になります。

「今までも、鉢底石入れなくても大丈夫だったよ?」という方もいらっしゃると思います。

確かに、鉢底石が無くてもある程度の環境であれば、すぐに枯れたりはしません。

また、1年草でしたら結果が出る前に彼らの寿命が終る事の方が多いです。

でも、宿根草のように何年でも育てていける植物が鉢の中の環境のせいで、

とても短い期間で終ってしまう事も現実に沢山あります。

大切な植物たちです。時間をかけてゆっくりと育てていってあげて欲しいと思います。





●◎● ワンポイントアドバイス●◎●

 ★鉢底石の量はどのくらい?
 通常は底が見えなくなるくらい入れれば問題ないですが、だいたい5分の1位のところまで
 入れるイメージです。
 ※深めの鉢やプランターなら3分の1くらい入れてもOK。
 目の粗い層があるだけでかなり違いますので、
 小さい鉢なら鉢底と土の間に一層作る感じで大丈夫です。
 (鉢のサイズに合わせて、小さい鉢なら小粒を選んでと…粒の大きさを変えると使いやすいです)
 ※入れ過ぎると土の量が少なくなるのでご注意ください!
 ※水はけが特に重要な植物の場合は各植物の性質に合わせた量の調整が必要ですので、
 苗を買ったお店や該当する植物の育て方の確認をおすすめします。

 ★スリット鉢の場合も鉢底石は必要?
 「スリット鉢」は水の抜けを考慮した作りになってますので植物の種類によっては
 鉢底石などの層が無くても大丈夫です。育てられる植物の性質ごとに使い分けて頂ければと思います。




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